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20年かけて向かえる”朝”

この20年間で「大雨の本番日」と言うものがなかったが、20周年記念公演でまさかの「台風接近」。そう簡単に、易々と行かせてはくれない。何事にも”困難”は存在しているのだと再認識。

「おかしな朝」のまだ公演自体はまだ残っているので総括はできないが、残りの公演の為にも総括の為にも”いま”をまとめておく。

小屋入りしてから各役者の芝居が”変わった”。それもこれまでずっと求め続け、怒鳴り続けた(笑)方向へ。各自がバラバラではなく、同一方向へと”成長”を見せたのだ。やはり”成長”には”困難”が必要だと再認識。

公演前はいつも不安と期待、自信が入り混じる。今回は”旗揚げ20周年記念公演”と銘打った分、力も入り、意識も強く、いつも以上に混沌とした精神状態だった気がする。しかし、”書きたい事を書けた””表現したい事を出来た”という確信はあり、問題はそれが”届くのか?”という不安。

「叫ぶだけが演技なのか?」

過去に何度かこのような事がアンケートにあった。自身の答えは「ノー」だのだが、舞台上では確かに「叫ぶだけ」の演技がこれでもかっ!と言うほど展開されていた。細胞レベルで叫ぶ!感情の高まりを単に声に乗せて放つ!それだけ。抑揚など機微など無視して。もちろん、それでは真の演技ではないし、生きている人間ではない。しかし「心の底から叫ぶ」ことが出来もしないで一体他に何ができると言うのだろう?自身と相手役、空間、セリフ、音、灯り……目の前にあるモノに反応した感情に素直になれなくて、そこで自身を開放出来なくて、他に何ができるといのだろう。まずは「叫ぶだけ」だとしても、そこからだろう。と……それは、子供じみた「演劇もどき」に感じられたかもしれない。しかし、心と体を開放出来ないで”うわべのセリフ回し”の方が”もどき”であると確信している。舞台に立つ者としての、人前に立つ者としての基本も身につけないで”稚拙な技術論”で自身と客を騙そうとする行為など反吐が出るのだ。

もちろん、毎公演「真の演技」をもって舞台に上がる。それを観てもらうが理想だが、我々は”劇団”だ。”何者でもない者”が”役者”になってゆく様を晒す事も務めだと思っている。あえて”失敗”と感じたり”消化不良”をその者に感じたりさせる事も大切な経験だと思っている。

お客はお金を払う以上「完成された物」を求める事は重々承知している。だから批判は丸ごと受け止める。そして、その批判に時を越えて回答出来る様に「真の演技」を求め続ける。

それが今回の「おかしな朝」浜松公演で出来た気がする。少しだけど……そんな想いだ。ただまだ確信ではない。”何者でもない者”が”役者”とは何か?と理屈だけでなく、皮膚感覚として知り、その一端に触れた。そんな感じだろう。

その感覚を持って静岡公演に向かう事が出来る。これはもう興奮が収まらない。我々迷子の遊園地には「出来ない事」「やらない事」「自身の未覚悟」に対して”もっとのらしい理屈”を述べて自己保身をできる”器用な者”は存在しない。呆れるくらいに不器用で、足掻いて、足掻いて、失敗して、涙して……”何者でもない自分”と真正面から向き合って、演劇と真正面から衝突していく者だけがいる。(そうでない者は”去る”の一択)

20年かかった。それは長すぎるのかもしれない。でも、辿り着ける。「観に来なかったの?もったいない事したね?」そう言い切れる作品にする為、今一度自身の覚悟を問い、疑い、足掻く。

浜松公演、ご来場ありがとうございました。
静岡公演、お待ちしてます。

時は流れた。迷子の遊園地旗揚げから20年。時代は変わった。破壊も革命も開放も時代遅れ。「私探しの冒険」などもう誰も求めてなどいない。ならば演劇は一体何を語るべきなのだろう?

旗揚げ20周年記念公演「おかしな朝」
[静岡]11.25-26あそviva!劇場

開演時間[25日]20:00 [26日]13:00/17:00
出演:北澤さおり 藤田ヒロシ 宮本あゆみ 日浦カズトシ 水野史奈子 東桜子


http://maigo.link/okashina/

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素直でありたい

「一緒に演れない寂しさはある」

 

というのは降板が二人出た事を受けてのある劇団員のツイート。それを読んで思った。

 

「俺、そんなこと思ったこないな」って。

 

降板が出たのは今回だけじゃない。降板を口にして説得した者もいる。それでも一度も「一緒に演れない寂しさはある」なんて感じた事はない。

 

何処かで予感をしていたのか?
俺がそうだから「自分はいらないんだ」と去っていったのか?

 

ま、そんなことより残った者を大切に。残った時間と作品を大切に!

 

覚悟あるものとは何処までも一緒に、どんなに険しい山でも。覚悟ない者とは”ザイル”は繋げられない。きっと”向こう”も同じ想いだったのだろう。

 

「一緒に演れない寂しさ」

 

というより

 

「一緒に演れないという事実」があり「一緒に演れる者がいるという事実」も。 「正しさ」なんてわからない。信じた事を信じたように放つしかできない。「嘘」だけはないようにしている。

二人の名誉の為に言っておくが、今回の二人は「逃げた」のではない。殺伐とした時代の中で自分を見失い、迷い込んだ場所。そこで「本来居るべき場所」を再確認して「再出発」をしたのだ。これもまた僕が「迷子の遊園地」をやり続けて行く意味でもある。
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20年経ってようやく・・・

この8月10日で劇団旗揚げから20年が経ちました。ちょっと驚きです。元々「諦めきれていない演劇とキッチリ決別する事」を目的に劇団を作ったので、まさか此処まで続くとは・・・しかし、良く考えてみるとそんな理由、それを知らずに入ってき者に失礼だったと思う(反省)

 

旗揚げの理由がそんななので活動自体にムラがあって、全く活動しない期間がしばしば。2003年には一度解散しているし、20周年といっても「20年間演劇を作ってきた」とは違う。それでも今年3月の「イケナイヨル-原罪」は「Act21」。朗読劇シリーズの4本と7月の短編集を入れると26本。つまり年一回以上ペースで作品を作ってきた事になる。それも全てオリジナル。これだけやっても、結局のところ僕は演劇を辞めていない。「目的果たせず」のままだ。

 

いや多分、一度解散した時に当初の目的は達成されたのだろう。そして、別のモチベーションの下で劇団を維持している。

 

では、それは一体・・・?

 

実のところ自分にもよくわかっていなかった。劇団を持った以上、作品を作らないと・・・そんな何とも乾いた理由で作ってきた時期もある気がする。その風向きが変わったのが2011年の震災だと思う。多くの人がその震災を直接間接問わず体験したことにより人生観に変化が生まれたように僕にも変化が生まれた。「生きる」と言う事に真摯に向き合おうと思ったのだ。

 

そんな中で「わっと騒いで、すっと忘れてゆく」だったり「強者が弱者を虐げる」だったり「権者になびく風潮」だったり・・・どうにもこうにも心の中だけで整理し消化し収める事が出来ない多くの事柄を目の当たりにしてきたわけで、それは当然に演劇創作に関しても変化もたらせた。

 

「迷子の遊園地」

 

一度は捨てたその名前を再び名乗る事にしたのは、自身が未だに迷子であることに気がついた・・・いや、再び迷子になってしまったと自覚したからかもしれない。そして、複雑化し、多様化し、それでいて”空気を読め!”という空気を充満させる社会の中で迷子になっている者たちの居場所となり、ほんの少しの支えとなる作品を生み出せれば・・・そんなことを思ったのかもしれない。またはただのノスタルジーか、得意の気まぐれか(笑)

 

ま、理由なんてどうでもいい。問題は「これからどう演劇と向き合うか」だ。それに関しては明確になりつつある。今、この20年で最も演劇と劇団活動に対してのモチベーションが高い。書けば書くほど、作れば作るほど、その想いは強くなる。正直、何処かで納まるモノと思っていたが、そうではないらしい。

 

此処に来てようやく「演劇=生きる事そのもの」という演劇と自身の関係に気がついた・・・というか素直になれたと言うべきだろう。命を賭して立ち向かうモノであり、「辞める=死」を意味することになる。(思えば一度解散したあの頃は死にたいと思うほど苦しい日々でもあった)

 

この20年で多くの事が変わり、多くの事が変わらないまま。進んだモノもあれば、後退したモノもある。失ったモノ、手に入れたモノ・・・それでOKな事もあれば、それではマズい事もある。

 

マズいのであれば、何とかしなければ!結果として何ともならなかったとしても、簡単なことではないとしても、そのまま放置はどうにもこうにも自身が許せない。そうなのだ!虐げられたり、抑圧されたり、愛情を向けられなかったり、自己を認められなかったり、心を病んだり・・・自分がどうにかそれらを越えていま生きているから「それでよし!」とはならない。済んだ過去にはならない。目の前に、手の触れるところに「ただいま真っ最中」の者たちがいて、声にならない声を発している。その声を聞く。そして、その声へどう応えるのか考えを巡らす。僕にとってそれが「生きる事そのもの」放置はあり得ない。

 

[人の為と書いて「偽」]

 

僕はこの言葉が好きだ。僕は僕が生きる為に演劇を求め、「声にならない声」に向き合い、日々痛みを感じながら今もこうして足掻き続けている。「誰かの為」ではない「お前の為」でもない。だからそう容易く諦めたりはしない。僕が僕である為に、迷子であり続け、迷子たちと真正面から向き合っていく。これからもずっと。それを止められるのは「天からの迎え」だけだ。

 

 

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”子供たち”へ

劇団を20年やってきたんで、それなりにいい歳になりました。それなので娘や息子でもおかしくない年齢の劇団員が増えて来ています。彼らに対し総じて感じる事は……。

 

「お行儀いいなぁ」

 

これ、僕的には褒め言葉ではありません。ハタチ前後をこの20年定点観察しているようなものだけど(最初の5年は自分と年が近すぎるけど)、年々「勢い余ってやらかしちゃう」みたいな奴が減っている。ここ数年は特に顕著で、皆「待っている」状態。稽古場にいれば「何か貰えて」「何かになれる」って感じで、そこにいるだけというか……。

 

「迷惑かけないなんて無理だから、トコトン掛けろ!」

 

これ、ここ数年の常套句なんです。どうも「迷惑をかけてはいけません」って刷り込みが半端ないみたいで…あと「泣いてはいけない」も。まずはそれを打破しないと始まるものも始まらない。

 

稽古場で人一倍感情曝け出し、馬鹿もやって、怒鳴って、笑って……時に直接、時に電話、時にLINEで、長話をして……ようやく僕と彼らの間にある「ズレ」が何で、何処から生まれるモノなのかが見えてきた。見えてきた以上、投げ出すわけにはいかない。

 

「お行儀いいなぁ」

 

それだけだった彼らが、泣いて、笑って、深夜にLINEしてきたり、抵抗、反抗してきたり……徐々にではあるけど”定型文”ではない声と表情を見せてくれる。確実に個性が出始めてきた。そして、気がついた。僕は「教える事」が好きらしい。変化していく彼らを見るのがたまらなく楽しいし、嬉しい。

 

もちろん単純に楽しい!だけではない。当然に楽ではない。でも、いや、だから楽しい。そう、僕は僕の楽しさがそこにあるから彼らと向き合っている。金儲けでも、誰かからの命令でもない。だから「迷惑かけないなんて無理だから、トコトン掛けろ!」でいい。遠慮などいならい。


「お前、メンドクセー」

 

これ、褒め言葉。もっともっと個性を曝け出して、ぶつかって来て、早くそう言わせてほしい。

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”デジャヴ”を越えて行く!

昨日は朝からひと騒動。”トラブルメーカー”始動(苦笑)でブチ切れ!!!!!この”デジャヴ”を”恒例”にしては行けない。与えられたのは最後のチャンス。

 

それを見事掴み取った!!!!!

 

とは言い難い。

 

しかし”もう次はない”は確実に伝わっただろうし、またそれを”忘れた”となれば、もうそれは”そこまで。”の話。劇団としての答えは出ている。あとは自分がどこまで自身と劇団と仲間を信じて”曝け出せる”か?

 

うまい芝居を求めているわけじゃない。そもそも「うまい芝居」なんて迷子の遊園地の辞書にはない。(ヘタはあるらしい 笑)その事を散々言われてきてもまだ「うまい」を求めている。だから「置きに行く」。しかし「何処にうまいがあるかわからい」(当然です。ないですから)で「迷走」。

 

「コレです」と、明確に”見本”や”答え”を提示してもらえれば簡単。でも、そんな”コピー”を集めて「作品です」としたいわけではない。自身が自ら考えて、模索し、挑戦し、失敗し、”痛み”と”悔しさ”を重ねた後に辿り着いた場所こそが””求めて来た場所”なのだ。仮にそこが”全くの新天地”ではないとしても、自ら・・・そこが大切なのだ!!!!!


と、まぁ、こんな話も”デジャヴ”(笑)


本番を前にして”個人の問題”などは存在しない。全ては”チームの問題”である。解決策は個人の中にはない。チームの中にある。つまり最小単位は”チーム”なのだ。だから「自ら・・・」それは個人個人ではない。個人の内側に”進む方向”が見えなくても怯える事はない。独りではない。

 

我々は迷子の遊園地。メンドクサイ者であり、劇団だ。
 

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公演情報

旗揚げ20周年記念公演
[浜松公演]2017.10.28(sat)-29(sun) 木下惠介記念館
[静岡公演]2017.11.25(sat)-26(sun) あそviva!劇場

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