■ お問い合せは劇団ウェブサイトお問い合せ】よりお願い致します。

インスタグラム友だち追加

舞台、やるよ!【孤影と接吻#3】

気が付けば梅雨。じめじめの夏もすぐそこ。東京五輪延期になったので"開会式前日"になるはずだった日に舞台、やります!

 


"新しい"になれない男「迷子の遊園地」主宰・藤田ヒロシ。"アフターコロナ"へ向け生き恥晒します


【孤影と接吻#3】

浜松POPS倶楽部
2020年7月23日(木・祝)
[マチネ]15:00 [ソアレ]19:00
[前売]2000円 [当日] 2500円 (1drink込)

 

予約・お問い合せ
https://maigo.link/koei/

 

※入場数制限あり(各回15名)
※開場は開演30分前
※上演時間80分程度(途中休憩含む)
※上演後アフタートーク予定

 

上演予定作品

「むだつかい」
この子、末っ子でして、まぁそれは甘えん坊で、泣き虫で、いつも私の後ろに隠れている様な恥ずかしがり屋で……皆さんもアレですね。この子の人生をお聞きになりたいなんて……本当に、アレですね ― 母親と探す「私」の原点

 

「カニがない」
その笑顔に恋をした。それから1年、あの時以上の笑顔にしたい。それなのに彼女の好物"カニ"がない!街中を探し回っても、どこもかしこも店が閉じている。どこもかしこも希望が閉じている ― 笑っても飛んではいかない切実な恋
物語


「正解」などと言う固定化された価値観は存在しない未来へ

JUGEMテーマ:演劇・舞台

 

劇団員募集再開―求める者は『これからの演劇』を具現化して行ってくれる者

 

このパンべミックは仕事の仕方、学び方、生活様式を変えてしまい、世界にある歪や対立、嫌悪または博愛を可視化した。その時代の中に生きている以上「以前に戻る」のではなく「変化していく」事に積極的になるべきだと思います。

 

演劇もその一つ。これまで「演劇」と思いやってきた事が、これからも「演劇」としてやっていけるとは限らない。変わります。でも今はまだ「新しい何か」という漠然とした言葉でしか語れない。それでも動き出す事で、目指す風景が少し明確になっていく事でしょう。

 

今回の募集はその最初の一歩であり『「新しい何か」を一緒に作っていきましょう!』ではありません。『「新しい何か」を開拓していく者』を募りたい。私は「前時代の者」として反省も含めたその経験値を提供したいと思っています。「正解」などと言う固定化された価値観は存在しません。真っ白なこの先に、求めている未来を自由に描いてみませんか? ― 主宰・藤田ヒロシ

 


募集内容…演劇を創作する上で必要な人材

条件…16歳以上の男女(未経験者可)
詳細・応募…https://maigo.link/boshu.html


5月 大好きな人 ― 朗読劇・DOZEN 2ndより

5月。と言う事で「朗読劇・DOZEN 2nd」(2011)からこちらを

 

5月 大好きな人


朝起きたら、父親がいた。テレビを見ながら、納豆を混ぜているその姿に、彼女は声を出して驚いた。もちろん、自分の家なのだから、いて当然なのだが…5月3日という日がそうさせた。
ゴールデンウィークのこの時期、この街では全国的にも有数のお祭りが開催される。『お腹にいる時から祭りに参加していた』が自慢の父親は、当然祭り。ほとんど家にいない。しかし、今年はその祭りが「中止」となり、家にいると言うわけだ。
「せっかくだ。たまにはみんなで出かけるか?」
食事を終えた父親が、誰に向かってというわけでもなく言った。彼女はそれを無視したが、今度は明確に彼女の背中に飛んできた。
「予定あるから」
彼女はあっさりと返した。
そして、舌打ちに続いて、
「いったい何して過ごせばいいんだよ」
その声が、リビングに響いた。
 
みんな行くところがないのだろうか?そう思いたくなるほどに、ショップモールは人、人、人。自己主張しないと入りたい店にも入れない。曲がりたい角も曲がれない。そんな感じだ。でも、彼女にはそんなことも、全然わずらわしくはなかった。デート。そう呼んでいい。彼女は思っていた。
彼とはこれまで食事はしたりして来たが、いつも学食か近くのファミレス。そこで授業や共通の知人の話をして、終わり。家まで送ってもらった事もない。彼から誘ってきた事もない。
正直なところ、今日は買い物なんてしなくていい。彼に言ったように「週末、高校時代の友達と集まる」というのは本当だが、その為に服を新調する必要はない。そんな“競う”間柄でもないし、“演出”する必要のない集まりだ。でも、それを“理由”にした。
だから、適当にいつも廻る店をぶらぶらして“今日はいいのなかった”とするつもりで、その後にどこかで食事でもでもできれば…と思っていた。しかし、洋服を目にすると“モードに入る”ものである。今は真剣に洋服を選んでいる。
 
最初に試したのは彼女の“定番”「赤のチェック柄」。それを見た瞬間に、コーディネイトも髪型も含め、一瞬にして脳裏に浮かんだ。だが、今はいている黒系はそれがない。身につけてみたものの、浮かんでこない。
「やっぱり赤かなぁ」
彼女は試着室のカーテンを少し開けた。“彼に聞いてみよう”と思ったのだ。
最初に目に映ったのはスカートを選んでいる親子。視線をスライドしていくと彼がいた。口を強く閉じて、目に力がこもっている。眉間にしわこそ寄っていないが、怒っているように見える。彼女は声をかけるのをやめ、振り返ってもう一度、鏡の中の自分を見た。
幼い…着ている洋服のせいもあるだろうが、彼女は二十歳には見えない。それがコンプレックス。友達の中には“いつまでも十代で通ってうらやましい”という者もいるが、それはないものねだりという物。彼女はその友達の大人びた姿がうらやましい。そのくせ、結局こういうお店で洋服を選んでしまう、そんな自分を捨てることもできない。
「いかがですか?」
カーテンの向こうから、店員の声がした。
「あっ、もうちょっと…」
彼女は反射的に応えた。
例の友達が着ているような、大人の洋服は似合わない。かえって自分の幼さが強調される。でも、いつも同じ赤系じゃいつまでたっても変わらない…そう、本当は変わりたい。
 
その時、彼女の携帯が鳴った。短い着信音。メールだ。
「夕ご飯はどうするの?」
と、母親からだった。
彼女は夕食を外で食べる時には、事前に言うか、決まった時点で必ず連絡をしている。帰りの時間は言わなくても、それだけは欠かさない。母親が晩御飯を作って待っているにも関わらず、遅く帰ってくるなり「風呂入って、寝る」という父親を…「わかりました」とだけ応える母親を見て来たからだ。
でも、今日はそれを忘れた。“そのつもり”でいるけど、先が見えない、読めない不安があったから…そして朝、父親がいたこともきっと無関係ではない。
ふと、彼女の脳裏に母親の言葉がよみがえってきた。
父親は遅く帰ってきて食事をしない時、決まって機嫌が悪そうだった。ムッとした感じで、冷たく言い放つ。そのことに対し、彼女は一度、母親に言った事がある。
「自分が勝手に外で食べてきて、なんで父さんはあんな偉そうに…母さんが怒っていいと思うよ」
その時、母親はニコニコして返してきた。
「父さんは“悪い”って思っているのよ」
彼女には、さっぱり意味がわからなかった。“自分が悪い”そう思っている様子は、彼女には1ミリも感じられない父親の態度だった。しかし、母親はそれこそが、そう思っている証拠なのだと言う。
「父さんは困ったり、照れたりするとまるで怒っているみたいな表情になるの。きっとそういう気持ちを素直に出せない。“どんな顔していいのかわからない”のね。そういうのが男の人のプライドって言うのかしらね」
 
男の人のプライド―正直、彼女には未だにそれは理解できない。一生できないかもしれない。でも、母親には自分には見えない父の姿…思いが見えている事だけは理解できた。
風呂入って、寝る―父親の顔が浮かんだ。カーテンの隙間から見えた彼の顔が浮かんだ。同じなのだ。父親と彼。気が付いた。自分の大好きな人だから、同じなのだ。
彼女は、カーテンを大きく開けた。


いつか「その日」が来るならね

いま、この時点で思っている事を書いておきます。(数日すればまた別の思いかも)

 

このコロナウイルスの影響でこの世界は一変し、元に戻る日が来るのか?全く先が見えない状況です。演劇公演や音楽ライブの中止はもちろん、稽古や集まりもままならない。それどころか仕事をしたり、食事に出かけたり、特別ではなかった事を行う事さえ迷うが生じる日々。想像しなかった現実です。

 

それでもいつかきっと以前の様に…「元に戻る」とは違ったとしても、同じような日々が送れる時が来るでしょう。その時が来れば多くの人たちが作品を作り、舞台の幕を上げる事でしょう。そこへ多くの人が足を運ぶ事でしょう。そして、今この時からの解放をその身で感じ、「特別でない事を当たり前に出来る」と言う事の特別を感じる事でしょう。これまで以上にその事を大切な事と感じる事でしょう。

 

なので、コロナ後の事はその人たちに任せる事にします。僕にはいつか「その日」が来たらと…それを待つのはちょっと自信がありません。取りあえずいつか「その日」が来るまで出来ることをします。途中で息が切れたら、それはそれ。今この状況が起きようと、収まろうと、どうなろうと演劇活動を終える日は来るわけですから。

 

それでは最後に「心地よく、冷たくて」(2005)の台詞を…みなさま、お身体ご自愛ください。

 

『あのね、私ね。いつか「その日」が来るならね。突然はイヤなんだ。ゆっくりだけど自分で歩いて行きたいし、ゆっくりだけど準備をしていきたい。いつか「その日」が来るならね。私は自分で選びたい』


藤田ヒロシ 作 短編台本公開

主宰・藤田ヒロシの短編作品の台本を公開しました。ご自由にお使い下さい。(公演利用も可)

https://daihon.maigo.link/

 

新型コロナウイルスによりお亡くなりになられた皆様、ご家族の皆様、お悔やみ申し上げます。現在、治療を受けている皆様、お見舞い申し上げます。そして、医療従事者の皆様、感謝申し上げます。

世界が大変の一言では現わせない状況の中ですが、いやでも自分の無力さを痛感する日々を送っています。その日、その時、その場所で なければ体感が出ない"不器用な表現"だからこそ惹かれた演劇。下を向いても、後ろを向いても"出口"は見えない。今を今さら嘆くより前へ。簡単ではないですが、まずはそのきっかけを……そんな想いでますは台本を公開しました。何かのお役に立つのであればご自由にお使い下さい。― 藤田ヒロシ


| 1/22PAGES | >>

calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< July 2020 >>

Related Sites

オフィシャルサイト

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM