さくらがさいた
4月と言う事で「朗読劇・DOZEN 2nd」(2011)からこちらを、今年の4月に
さくらがさいた
さくらがさいた さくらがさいた さくらがさいた
古びた団地の片隅に
朽ちた工場跡の片隅に
小さな公園の片隅に
さくらがさいた さくらがさいた さくらがさいた
あの森の奥深くに
あの山の奥深くに
あの川の奥深くに
さくらがさいた さくらがさいた さくらがさいた
きっと ずっと 毎年 そこでさくらはさいている
きっと ずっと 毎年 そこでさくらを目にしている
でも 忘れている
だから ずっと 毎年 そこでさくさくらに驚いている
だから ずっと 毎年 そこにもさくらがと驚いている
春を染めるその色は 僕たちを優しく包むけど
風にひらひらと はらはらと 舞い散って
街から 心から 記憶から 消えてゆく
さくらがさいた さくらがさいた さくらがさいた
気が付いたら 忘れている
さくらがさいた さくらがさいた さくらがさいた
気が付いたら 消えている
さくらがさいた さくらがさいた さくらがさいた
- 2020.04.01 Wednesday
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- 23:53
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- by 迷子の遊園地